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何故15升目オスマントルコ大チェスに、獅子が入らなかったのか(長さん)

 少し前に述べたように、日本の駒数多数の将棋の情報は、室町時代頃
には、イスラム圏に、ゆっくりとではあるが、流れていたとみられる。
特にそのときには、太子が、合計123升目72枚制チムールチェスに、
取り入れられた可能性について論じた。
 ところで、日本の駒数多数将棋には、大将棋以下の盤駒の将棋に限っ
ても、これ以外に、ユニークな駒はまだある。
 一手で玉の動きを2回できると、簡単には表現される、日本の将棋の

獅子

が、典型的な例なのではないかと、私は考える。太子の情報が行くなら、
獅子の情報が行かないというのは、不自然なのではないか。ところが
実際には、上記のようなルールに類似の獅子というのは、イスラム圏の
中世の大型チェス類に、取り入れられたとの情報が、今の所ない。
 表題は、その主旨で書いたもので、何故15×15升目60枚制と、
増川宏一氏著書、ものと人間の文化史、23-1将棋Ⅰで書かれた、
オスマントルコ時代とみられる、大型中世チェスに、日本の獅子駒が、
取り入れられなかったのかという、内容のものである。なお話を15升
目に、限ったように表現した事については、後で理由を述べる。
 では、最初に答えから書くと、次のようになる。
日本では、繋ぎ駒の有る獅子が、獅子で取れるようなルールで、自由に
獅子を使う将棋、たとえば後期大将棋は、事実上指されなかったので、
”獅子に関する特別な規則”のある獅子しか、イスラム圏には紹介され
なかった。そのため、

日本式漢文の文章が難しくなりすぎて、外国人には、日本流の獅子の駒
の動かし方のルールが、事実上解読できず、放置された結果、日本の駒
の獅子は、結局イスラム圏を含めて、中世には外国に伝わらなかった

のではないかと、私は考える。つまり、15×15升目130枚制の
後期大将棋などは、確かに曼殊院の将棋図には、西暦1443年に書い
てあったのかもしれない。が、オスマン帝国からやってきた、ゲームデ
ザイナーにそれを紹介するほど、明王朝時代の中国人には、日本の後期
大将棋は知られておらず、12×12升目92枚制中将棋の獅子の情報
しか、中国人から回教徒へは、伝達できなかったのだろう。そのため、
15×15升目60枚制オスマントルコ大チェスに、15×15升目
130枚制後期大将棋の、”獅子に関する特別な規則”のない獅子が、
導入される事は、恐らく無かっただろうと、いう事である。恐らく、明
の時代の中国人の、日本語の通訳は、中将棋のルールブックを読んで、
必死に、獅子のルールを、オスマントルコからやってきたゲームデザイ
ナーに、説明しようとはしたのだろう。しかしながら、”繋ぎ駒の付い
た獅子”と”次の手で、獅子を取った獅子が取り返せる”というのが、
違うのか、同じなのか。”獅子が双方に2枚づつ有るようなので、繋ぎ
が有っても、返しで第三の獅子で、獅子が取れないような、レアーなケー
スは、合法なのか非合法なのか”といった質問を、明王朝の中国人が、
オスマン帝国のゲームデザイナーから受けても、日本式漢文で書かれた、
日本の中将棋のルールブックからは、中国等、外国人のレベルでは、
到底回答できない等の、ルールが複雑すぎるという問題が、私の個人的
推定では、有ったに違いないという事である。そのためオスマントルコ
のゲームデザイナーは、結局日本の獅子駒に関して、充分な情報が得ら
れず、彼の考えた、

15×15升目60枚制程度の、オスマントルコ中世チェスに、日本の
獅子駒を導入する事を、諦めた

のだろう。せっかく、スペインのグランドアセドレフ等を参考に、立体
駒の獅子は、デザインする事は、充分に可能だったのだろうが。残念な
事だったと私は思う。
 なお、本ブログでは、

中将棋には、獅子に関する特別な規則の有る獅子が、その発生当初から
限定的に使われている

との仮説をとっている。その仮説が正しい事を、オスマントルコ中世チェ
ス等に、日本の玉の動きを2回獅子が、取り入れられている気配が無い
事は、逆に示しているのではないか。つまり、
初期配列から獅子が有り、その獅子には獅子に関する特別な規則が無い
というゲームが、仮に有ったとしたら、その情報が元~明王朝時代の
中国人の書物や人伝情報を媒介にして、イスラム圏に流れているはずな
のに、そのようなチェスが、

15×15升目60枚制であって、本来は獅子に関する特別な規則が
無い獅子でも使えるはずの、イスラム・オスマントルコ中世大チェスに
は残って居無い

という事は、たとえば、

西暦1300年頃の普通唱導集時代の大将棋に、初期配列で存在する
獅子がある、とか、西暦1443年頃の後期大将棋が流行っていた、
とか

というふうに、特別な規則の無い、生状態で初期配列される獅子がある
ゲームというのは、事実上日本では、存在しないか、または有っても流
行ったという事が全く無い事を証明する、手がかりの一つであるように、
私には思える、という事になるわけである。(2018/05/22)

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