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ヴェトナムの象棋の駒と、中国のシャンチーの駒は見分けられるのか(長さん)

さいきん偶然、ヴェトナムの現代の、将棋道具を目にする事があった。
ヴェトナム南部の都市、ホーチミン市で、長年使われた近代の象棋
駒らしい。一見してシャンチーの類であり、中国シャンチーの道具と
は、ほとんど区別がつかない。盤の河の中に、船が浮かんでいて、
何人か人物が書かれているが、私には、中国人なのかヴェトナム人な
のかは、良くわからない。
 ただし今回は、昨年春、東京の北区の日暮里駅前で開催されていた
ときに見た、朝鮮チャンギの字の向きのチェックを忘れた、苦い経験
が蘇り、ヴェトナムのその将棋道具の写真を一瞬見ただけで、判った
ようなつもりで、通り過ぎるような事は、幸いしなかった。

ヴェトナム象棋.gif

おかげで、(多分)大事な点は、見逃していないと思う。
上の写真のように、中国シャンチーの駒と、ヴェトナムの象棋の駒と
で、

兵・卒の色が逆

になっている。すなわち、中国シャンチーでは、兵は赤側で、帥の軍
の配下だが、ヴェトナム象棋では、兵は黒側で、将の軍の配下になっ
ている。つまり、

中国シャンチーは、”帥兵、将卒”型であり、
ヴェトナム象棋は、”帥卒、将兵”型

なのに気がついた。なお、中国シャンチーは、以前は黒番先手法だっ
たが、西暦1981年頃に、帥側の赤番先手法に変わったと聞く。だ
が道具が、そのため入れ替えられたという話は、少なくとも私は、聞
いてい無い。ので、つまり中国シャンチーは、

”将卒先手、帥兵後手”で~1981年は指していたが、
”帥兵先手、将卒後手”で1981年~は指すようになった

と、言う事らしい。実は、岡野伸さんの自費出版書「世界の主な将棋」
で、私は初めて知ったのだが、それに対して、

ヴェトナム象棋は、ずっと”帥卒先手、将兵後手”で指している

らしい。つまり、中国とヴェトナムとで昔は、玉駒の帥・将が先後手
逆なのだが、どうやら

先手が卒で、後手が兵である事には、変わりが無かったらしい

という事である。つまり、ヴェトナムへは中国の宋~明王朝期に、
象棋は、卒先手で兵後手という情報が伝わったのだろう。にも係わらず、
赤の帥と、黒の将が(中国は黒から、ヴェトナムは赤からと)、先後
手逆転してしまったため、やむなくヴェトナムでは中世に、

兵・卒駒の帰属を、入れ替えたと考えられる

のだろう。結果的にはその中国に、ヴェトナムは1981年頃、裏切
られて、努力が水の泡になったらしいが。何れにしても、次回
ヴェトナムの象棋駒と出会った際、中国シャンチーの駒と、見間違え
ないように、気をつけたいものだとは思った。
 ちなみに、中国が1981年頃に、シャンチーの先手を黒の将から、
赤の帥に入れ替えた結果、

世界の中で、黒の将の軍が、先手のシャンチー系象棋は、沖縄の将棋
だけになった

と私は聞く。無論沖縄では、恐らく中国シャンチーと、同一タイプの
駒が使われているのであろう。だからその結果将・卒黒番が先手の、
唯一の将棋地域に、なったのであろう。沖縄が将・卒黒番先手の将棋
を、元々指していたらしい事から見ても、今も帥・卒赤番先手らしい
ヴェトナム将棋と違う事は明らかだ。だから、沖縄へ、

ヴェトナム等の東南アジアから、黒潮に乗って、象棋が伝わったとい
う事はありえず、
やはり明王朝の時代に、明の政府高官で、沖縄に移住した人物あたり
が、象棋を伝えた疑いが高い事は確か

とは言えるように、今の所私の得た情報の範囲内では、考えられると
思う。(2018/01/21)

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