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”27×27升目366枚制延年泰将棋”類が作成されなかった訳(長さん)

水無瀬兼成作と本ブログでは見る、泰将棋にしても、大橋文書の大局将棋
にしても、盤升目の決め方は、かなり安直である。
 すなわち、以下本ブログの見解だが。
 泰将棋の25升目は、14倍して350に、仲人4枚分を足して、陰暦
12か月の354枚制の将棋を作成しようとしたという意図のものである。
 また、大局将棋の36升目は、10倍して一方が約360枚の駒数の将
棋を作ろうとしてのが、初期の狙いであった。しかし歩兵列を11段目に
持ってきて、犬と仲人を更に12枚入れたので、当初の予定の720枚制
よりも、84枚増えて、804枚制の将棋になったのである。

何れにしても、盤升目の25や36は、一年の日数の将棋を作りやすい
数字に、比較的安直に限定している

とみられる。
 しかし、実際に”延年泰将棋”を、精密かつ宗教信仰に則って作成する
とするのならば、九星術(占い)のイメージに近い、全体が同じ形の9つ
の区画領域になって、聖星が印としてついている、
日本将棋の将棋盤、中将棋の将棋盤、後期大将棋の将棋盤型を真似た、

自陣の指標を兼ねる4つの聖目が、全体を等分に9分割するような盤の上
に、”延年大将棋”を作成するのが、当時なら”筋”

なのではないかと、私には疑われる。
 そこで、実際には水無瀬兼成については少なくとも、そのような3の倍
数升目の盤の駒数一年日数の将棋を、作成しなかった理由について、ここ
では、論題にしてみようと考える。
 まずどうして泰将棋が、一辺升目数が3の倍数の将棋盤を使わなかった
のか、事情についての回答を最初に書く。

泰将棋を作るときに、作成を殿様から、せかされたので、350=25×
14程度のワンパターンしか考える余裕が、水無瀬兼成には無かったから

だと、本ブログは考える。
なお、ここで3の倍数升目で、約360枚制の将棋を作成しやすい升目数
としては、本ブログの見解では、泰将棋の盤より2升目大きな、

27×27升目が、最も良さそうだ

と思える。つまり

27×27升目366枚制程度の延年泰将棋を作成する事と、比較的
ゲームが作りやすい

のである。 根拠はずばり、摩訶大(大)将棋の要領で、ゲームが作れる
からである。具体的には
 366=81×6-2×(9-3)×10
という計算をするのである。なおここで”3”は、摩訶大大将棋で、
歩兵列と奔王列と玉将列には、”隙間”を作らない事に対応している。つ
まり”-2×(9-3)×10”は、袖位置の、駒の無い升目を示す。
ただし、上記の計算では、仲人約4枚分を考慮に入れて居無いから、その
分隙間を、後で増やす微調整が必要がある。以上のようにして、摩訶大大
将棋型の配列を、最初から狙うのである。
 従って、このケースは、3分割した聖目で、自陣の前列をその
まま現すので、歩兵段が9段目、仲人が10段目にいる将棋になる。すな
わち、自陣は9段、中間段が9段であり、81升目づつに聖目で9区画に
分割された、将棋になる。
 では以下に、以上の結論に至る根拠と、その説明をする。
 まず以下に、192枚制の摩訶大(大)将棋を拡張したような、366
枚制の大摩訶大大将棋としての、延年泰将棋の一例を示す。なお、以下の
将棋の駒の動かし方のルールは、一部の例外を除きほかに無ければ、大局
将棋に準じるとする。

27×27升目将棋初期配列(中央より右側。11段目以降”口”のみ。)
口口口口口口口口口口仲人口口口口口口口口口口口口口口口口
歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵
奔王鉤摩飛鷲角鷹龍王龍馬角行堅行横行方行堅兵横兵車兵飛車
自在四天教王孔雀口口朱雀口口白虎口口玄武口口青龍口口右車
奔鷲獅鷹法性口口奮迅口口金翅口口大象口口大師口口鵬師砲車
狛犬夜叉口口鳩槃口口羅刹口口金剛口口力士口口白象口口強車
獅子麟鳳悪狼口口飛龍口口猛牛口口盲熊口口嗔猪口口老鼠走車
酔象盲虎猛豹臥龍口口古猿口口蟠蛇口口淮鶏口口猫叉口口奔車
太子近王提婆口口無明口口行鳥口口馬麟口口変狸口口驢馬反車
玉将右将金将銀将銅将鉄将瓦将石将土将火将木将水将桂馬香車
但し
鉤摩は、左を摩羯、右を鉤行とする。
この平駒の自在には、”王”は付かない。自在王の動きだが、とられても
勝敗には関係しないとする。
右車は左側は、左車へ交換する。
右将は左側は、左将へ交換する。
四天は四天王(天竺大将棋)とする。
麟鳳は、左を麒麟、右を鳳凰とする。

27×27升目将棋成り配列(中央より右側。11段目以降”口”のみ。)
口口口口口口口口口口奔人口口口口口口口口口口口口口口口口
金将金将金将金将金将金将金将金将金将金将金将金将金将金将
不成金将不成不成不成不成金将金将金将不成車兵水牛四天金将
不成不成不成不成口口神雀口口神虎口口神亀口口神龍口口鉄車
不成不成不成口口不成口口奔翅口口不成口口不成口口不成強車
大象金将口口金将口口金将口口金将口口金将口口象王口口不成
奮迅獅奔奔狼口口龍王口口飛牛口口奔熊口口奔猪口口蝙蝠不成
太子奔虎奔豹奔龍口口山母口口奔蛇口口仙鶴口口奔猫口口金将
不成前旗教王口口法性口口奔鬼口口奔王口口鳩槃口口金将金将
自在右軍奔金奔銀奔銅奔鉄奔瓦奔石奔土大将白象副将金将金将
但し
玉将の成った、自在は、自在王とする。自在王があれば、負けにならない
が、取られて太子も無ければ、負けになる。
獅奔は、左を獅子、右を奔王とする。
車兵の成りの四天は四天王(天竺大将棋)とする。
鉄車は、右側は右鉄車、左側は左鉄車とする。
大将は大将(大局将棋)とする。(空いた升目のみ着地。)
副将は副将(大局将棋)とする。(空いた升目のみ着地。)

以上は、言うまでも無く、27列のはずなのに14列しか書いてないのは

上記は、自陣の中央および、右袖半分の初期配列を示している。つまり、
左側は、右側とほぼ同じなので、長いので省略して書いてあるのである。

 線対称にしたのと、隙間があるのと、並びが摩訶大大将棋風で統一され
ているので、泰将棋より駒数が少し多いが、把握しやすいゲームである。
従って、

25升目制泰将棋に比べて、27升目制大摩訶大大将棋型延年泰将棋は、
作りやすい位なので、敢えてこちらにしない理由はさほど見当たらない

事になる。他方大局将棋は、水無瀬兼成の泰将棋の作成に準じたもので
あると、少なくとも本ブログでは見るから、

水無瀬兼成が25升目に、こだわった理由だけが実質問題

だと、本ブログはみる。大局将棋は、自陣が12升目より1つ足らない
11升目になっており、12升目ごとに聖目のある、3分割将棋盤は、
使用できないので、以上のような論理では作成されて居無い。
 他方、水無瀬兼成が25升目で出発し、作りにくい泰将棋の作成を、
最後まで無理やり通した合理的理由は、余り見当たらないので、

豊臣秀次にせっつかれたので、良く考えずに、格言にそむいて、”急い
だときに回ら”ずに、安直に最初に、25升目に決めてしまったために、
開発ポテンシャルの高い、ゲームデザインを、水無瀬兼成はそのままし
続けてしまった

としか、私には、考えられないように思う。そもそも、

泰将棋が、実際よりも摩訶大大将棋に、より形が近かったとしたら、
”行然和尚のまとめ部”は”延年大将棋”に、よりマッチしていたはず

である。しかし、25×14+4=354で、”延年大将棋”を安直に
焦って作ろうとしたために、

より旨いゲームの作り方を、水無瀬兼成は、取り逃がしてしまった

ように、私には思えた。むろん、日本将棋の将棋盤を9つ組み合わせる
と、延年泰将棋になるという嗜好は、実際の泰将棋よりも、殿様、豊臣
秀次向けの評判も、むしろ良かったはずだったのである。(2018/07/19)

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