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一乗谷朝倉氏遺跡、横顔人形成り龍馬角行駒。角行駒人形を作った訳(長さん)

一乗谷朝倉氏遺跡では、今とルールに差が無い日本将棋用の駒と、
酔象駒が一枚出土した事で著名である。しかし、出土枚数が大量
(180枚程度)なため、成りホータン歩兵駒の存在等、他にも話題
に事欠かない。

 本ブログでは前にもその他、角行駒が過剰な理由について、考察

した事もあった。
 今回は、この朝倉駒についての別の話題である。すなわち表題のよ
うに、180枚出土した将棋駒のうちの一枚、普通の日本将棋用の、
厚みが薄い木製のヘギ材で作成した、成り龍馬角行駒の一枚が、横顔
の人形(ひとがた)に、ハサミで削り取られて変成されている遺物を、
問題にする。
 へぎ材なので、将棋駒を挟みで切り取って、影絵のような”人形の
横顔”を、作成する事が技術的に可能な事は明らかである。そもそも
横顔人形(ひとがた)自体は、他の古代・中世の遺跡で、多数発掘さ
れている。
 だが、そもそも将棋駒を、用いて作った例も珍しいし、なぜ

まだ使えそうな、きれいな角行駒を、壊してしまったのかも謎

である。そこでここでは、将棋駒の木切れを使った事は、さて置く事
にして、その際、いろいろな駒種類のうちで、

特に角行を人形(ひとがた)の材料にした理由

を論題とする。
 回答から先に書く。

縦に角行と書くと、角の上の方を頭、行の下部を二本の足と見て
人間の姿に見えるため

だと、私は考える。
 では内容は見えているようだが、以下に簡単に補足説明をする。
 将棋の駒種はいろいろあるが、行駒のように下部が、2本足に
見える字のついた、駒種は余り無いと見られる。行駒の中で、一文字
目が人間の、顔から胴体の上部のような字の駒も、ほぼ角行に限られ
るのではないか。なお、角行の真ん中の”田”部分は、武将の鎧のよ
うでもある。そこで実際、角行を縦書きしたとき形が、人間の全身を
象っているとも見えた為に、

”ひとがた”に見立て易い

という事があると私は思う。そこで例えば、戦死者の武将の形しろを、
一乗谷朝倉氏遺跡の将棋駒の出土した城館で、法事用に作成したとき
に、角行駒の一つを潰して、人形を作成する事がしばしば行われたの
ではないのか。そのたまたまの一枚が、朝倉氏城館の堀跡から、発掘
で見つかったと言う事のようにも、私には見えるという事である。
 従って、一乗谷朝倉氏遺跡の城館跡から、角行駒の出土数が多いと
いう話をしたとき、ゲーム種に関して、現行の日本将棋以外に、別の
ゲームが混在していると、本ブログでは前に推定した事が有った。が、

それも一つの説明であるが、その他に、角行駒は人形用として、呪術
的目的で、比較的多めに作られる傾向があったという説明も出来る

可能性が有る、のかもしれない。
 以上は、一乗谷朝倉氏遺跡の遺物の説明であったが、余り例が多く
ないものの、角行駒だけ出土した、宗教関連の別遺跡の駒についても、

角行二文字の書の姿の、人形(ひとがた)類似仮説

は、角行だけが出土する理由付けに関して、一応可能性の一つとして、
候補に挙げて置く必要はあるのかもしれない。
 そこで私が思い浮かぶ遺跡の、第一候補は、

栃木県小山市神鳥谷曲輪遺跡の、裏一文字金角行駒が、トップ

である。しかも、そこは”宮内”の墨書カワラケが、共出土していて、
小山市天神町の天満宮という、宗教関連施設内を示唆している。実は
人形(ひとがた)自体が、”下野人形”として、小山市は、今も有名
な地でもあるのである。そこで上記の仮説は、栃木県小山市という場
所では特に、有力視できると私は考える。
 恐らく、南北朝時代の将棋駒の寸法等の情報は、小山市の天満宮を
別当としてきた、廃尼寺(江戸時代、男の真言宗系の寺)、小山市の
青蓮寺に、正確に残っていた。そして、その記録の寸法通り、今度は

江戸時代に”代しろ”の目的で角行駒を、人形(ひとがた)として
再複製(復刻)して寺に置いたのが、現在の出土駒

なのではないかとも私には思える。櫛の破片が4本、別に、その将棋
駒出土地点の、10m以内の井戸跡の中から出土しているので、この
角行が、江戸時代頃には、女性を象っている可能性も有り得る。なお、
栃木県小山市の、今は無い青蓮寺は、”ここは昔は尼寺”との宣伝を、
江戸時代にしていた記録が残っている。つまり、江戸時代に街道筋の
寺の物品が、盗難を恐れて、ありきたりの駒を選んで、

たまたま角行として作られたとする、私の以前の説が間違いであった

か、それだけが理由では無い、恐れも有ると言う事である。むろん、
小山市神鳥谷出土の将棋駒自体は、小山朝氏が京都の南朝方の公家、
近衛経忠から西暦1340年頃に、”藤氏の関東の頭領用”として、
持ち上げられた上で、”鎌倉後期ゆかりの大将棋の盤駒セット”とし
て贈答された物が、元だったという、別の事象が生んだものなのかも
しれないが。
 以上の事から、何か人形(ひとがた)に絡んだ将棋駒が出土した際
には、駒種類が”角行”かどうかに、一応の注意が必要だと、結論さ
れるように、私には思われた。(2018/08/29)

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